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2008年1月23日 (水)

ゼチーアは苦戦しそう-米国の製薬企業もたいへん

ちょっとメディカル,なんて書いていながらグチっぽい日記ばかりじゃ読者が増えそうもないので少しは医学や製薬関連のニュースを紹介せねば,と思ってネットサーフィン(←今時誰も使わないことば)していたら,興味深い記事を見つけた

Vytorinというシンバスタチンとゼチア(日本では正しくはゼチーア)の合剤は,シンバスタチン単剤と比べて有効性に差がないという試験結果が発表されたそうだ。この試験はENHANCEという試験で,700例ほどを2年間追跡した結果だそうだ。VytorinのほうがLDLコレステロール低下作用は大きかったようだが,動脈硬化に対する効果ではシンバスタチン単剤と変らない,つまり,ゼチーアを追加してもベネフィットは何もないということらしい。

この試験結果だけではないが,米国ではいま製薬企業がバッシングを浴びているようだ。ひとつには大統領選の争点としてヘルスケアの問題が取り上げられているからであり,今日のWall Street Journalにもそういう記事が出ていた。

製薬企業バッシングと言えば,多くの抗うつ薬の有効性が実際よりも大きく伝えられているらしい。このこともWSJの上の記事に出ているが,New England Journal of Medicineにそれに関する分析記事が出ているようだ。その論文はまだ読んでいないが,これについては,昔から言われているPublicationバイアス,つまり,いい結果が出た試験は論文になりやすいが,効果が確認できなかった試験はペーパーにしてもジャーナルに採択されない,ということがあるのだろう。

米国の製薬企業はたいへんだ。でも日本でもゼチーアはバイエルが売り出しているが,こんな試験が出たらいいプロモーションはしにくいだろう。

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コメント

おおっ。
あけましておめでとうございます。
元気そうでなによりです。
こんごともよろしくね。

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