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2008年6月 4日 (水)

ASCO2008-その2

時代はチニブ-マブ

分子標的薬の興隆はASCOの発表演題を見ていても明らかだが,展示会場を歩いていてもチロシンキナーゼ阻害薬(TKI)の「何とかtinib」と抗モノクローナル抗体薬の「何とかmab」を製造している会社や販売している会社のブースがやけに存在感を持っていた。時代はまさにチニブ-マブという感じだ。

Cetuximab(Erbitux)の開発元であるImClone社のブースでは,「Battle against Cancer」というタイトルの3D映像が流れていた。ディズニーランドなどにある3D映画と同じで,紙のメガネを借りてみると,映像のなかのパーツが飛び出してこちらに向かってくる。内容は,癌の発生機序を説明したもので,ErbituxがリガンドとしてEGFRに結合して,癌をアポトーシスに至らしめ消滅させるというストーリーだった。本当にリアルに見てきたような鮮明かつ明快な映像で,ホンマかいな?という気分は払拭できなかったものの,すばらしい出来ではあった。こういう映像製作はそれこそ広告会社の仕事であろうが,そういうことに熱心になれない(何よりもそのような分野の才能がないことは自覚している)自分としては,多少抵抗を感じたが,出来栄えの素晴らしには素直に関心した。

一方,bevacizumabu(アバスチン),erlotinib(タルセバ),traszumab(ハーセプチン),rituximab(リツキサン)という4剤の製造元であるGenentechのブースでは,4箇所で各薬剤に関係するtrue or falseの質問(5つ程度)を会社の担当者が示し,回りに集まっている人がそれに回答して,終了した時点で「夏休みのラジオ体操に出席した小学生」よろしく(←この例えは40歳以下の人には通じないだろうなあ),もらったカードにスタンプを押してもらい,次の薬の質問ブースへ行く。4箇所(4剤)のtrue or falseの問題と回答を終了した人は4つのスタンプを押してもらい,そのカードをわたすとおみやげのキットをもらえるという展示アトラクションだった。わたしはerlotinibの質問のところだけ後ろで2回ほど聞いていたが,当然とはいえ,答えがtrueであってもfalseであっても,erlotinibにはポジティブな内容の質問であった。キットの内容を聞いてみたら,レーザーポインターなどが入っているらしい。Genentechのこのやり方はImCloneの最新技術を使った映像とは対照的な,非常にベタな方法ではあったが,これはこれでうまく集客につながっていた。

これらチニブ-マブな薬は,米国内でも併売している会社があり,日本の製薬メーカーでも当然販売している(Erbituxはまだ日本では承認されていないが)ので,展示会場(サッカーができるほどの広さ)のいたるところで-tinib,-mabという文字が目についた。

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