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2008年7月22日 (火)

Vytorinまたもおかしな結果-SEAS Trial

Vytorin(エゼチミブとシンバスタチンの合剤;エゼチミブは日本ではゼチーアとして販売されている)を試験薬とした臨床試験がまたも奇妙な結果をもたらしたらしい。昨日(7/21日),ロンドンで発表されテレビやネットで話題になっている。またも,というのは,VytorinはENHANCEという試験でもいい成績を示せなかっただけでなく,そのデータ提出のやり方に対してスポンサー企業がかなり批判を浴びたからだ。

今回のSEAS study(Simvastatin and Ezetimibe in Aortic Stenosis)は,1800例を対象とし,Vytorin投与群とプラセボ群を比較したもので,1次エンドポイントのaotic stenosis (AS;大動脈狭窄症)の進行において,両群で差が認められなかったという。2次エンドポイントのischemic events(虚血イベント)では,Vytorin群で有意な低下(15.7% vs 20%)ということである。

もう1つ奇妙な結果として,新規の癌発症例がプラセボ群では67例だったのに対し,Vytorin群では106例もあり(癌発症リスクが50%以上高い),この解釈をめぐってもこれから喧々諤々と議論が始まりそうだ。

今回の結果を発表したのは,Ulleval University Hospital (ノルウェー・オスロ)のTerje Pedersen博士だが,SEASとENHANCEでは対象患者,エンドポイント,試験デザインが違うので,今回の試験結果をENHANCEと比べて議論するのは無意味だと言っている。

ただ,クリーブランドクリニックのNissen博士(いろんな大規模試験で登場する大物だが,ENHANCE,SEASには関わっていないようだ)の,「ENHANCEとSEASには共通点がある。それは,どちらの試験もprimary endopointで結果を出せなかったことだ」という指摘は痛いところをついたコメントだと感じた。

昨夜,深夜のテレビでCNBCニュースを聞いていたらこのニュースが大きく流れており,MerckとSchering-Ploughの株価が表示されていた(もちろんそのときは下がっていた)。Merckと言えば人員削減が始まっており,日本の万有製薬でも自主退職が募集されるとかすでに始まっているとかを最近聞いた。どこもたいへんだなあ。

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