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2009年5月 3日 (日)

どうにも異様な日本(人)の対応-豚インフルエンザ-本気で心配してんのか?

めずらしく毎日更新しているのでよほど新型インフルエンザA型に興味があるのかと思われそうだが,本当のところはゴールデンウィークに1人で実家に帰省して,年老いた両親との会話も続かず,なによりも,やり残している原稿(日本眼科学会の取材原稿)が全然進まないので,その時間つぶしにブログを書いているだけだ。

昨日,テレビで見た関西空港での出国の様子は異様に感じた。そこで,異様という言葉でググッてみたところ,産経関西版のこんな記事を見つけた

この記事では入国の際の検疫体制のものものしさを異様としてレポートしているが,わたしが異様だと感じたのは,マスクをしてまで遊びに海外に出国する人たちの光景と入国の際のものものしい検疫とのアンバランスなコントラストだ(コントラストにアンバランスという修飾語はおかしいかもしれないが)。

本当に新型インフルエンザA型への感染を心配しているのなら,仕事とか緊急事態で必要もないのに,マスクまでして海外旅行に行くのは(いくらゴールデンウィークで楽しみにしていたとはいえ)ちょっとヘンじゃないかと思うし,日本国(政府)も本当に海外からの感染を水際で防ぐ気ならば,ゴールデンウィーク中の海外渡航は,特別な理由がない限り禁止するくらいのことをしたらいいんじゃないだろうか。

本音のところは,このゴールデンウィーク中に遊びで海外に出国した(する)人は,自分や自分の家族が感染するとは(さらにその結果,日本国内に新型インフルエンザA型の感染を広めるとは)心配していないのだろう。もし,本気で心配しているのなら行かないはずだし,反対に本音ではまさか自分が感染するはずなないと思っているのなら,マスクは一体なんのためなんだということになる。(マスクをして飛行機に乗れば感染が防げるというのはその通りかもしれないが,本当に感染するリスクが高いのは現地に行ってからじゃないのか。旅行に行って,旅先でずーっとマスクをし続けるのだろうか。そんな海外旅行をして楽しいだろうか。マスクは車に乗るときのシートベルトのような感覚なのだろうか。しかし,シートベルトは事故にあったときの怪我の軽減目的だが,マスクは事故にあう[=インフルエンザに感染する]かどうかの二者択一であり,感染を強力に防ぐには旅先でもずーとつけていなければならないはずだ)。

一昨日のエントリーでも書いたが,わたしもこのゴールデンウィーク中に海外への家族旅行を計画していたとしたら,さすがにメキシコ方面だったらキャンセルしたと思うが,北米やヨーロッパ,アジア方面なら強行していたかもしれない。だから,今回,ゴールデンウィークで海外旅行に行く人をバカにしたり笑ったりしているわけではない。ただ,気楽な傍観者としての感想を述べると,やはり異様な光景だと思った。

このゴールデンウィーク期間中の成田空港からの出国者予測数は約49万人だそうだ。これに関空や地方都市からの出国を合わせると何人くらいになるのだろうか。成田が圧倒的に多いから,日本全国の空港あわせてもせいぜい75万人じゃないだろうか。一人あたりの旅行費用も渡航先や滞在日数によっていろいろだが,飛行機 + ホテル代( = ツアー代として旅行社などに支払った金額)で一人平均20万円と見積もればそれほど的外れではないんじゃないか。

何がいいたいかというと,政府がゴールデンウィーク中の遊びの海外渡航のキャンセルを「強制」し,その費用を肩代わりしても,(平均)20万円 X 75万人 = 1500億円だ。何を基準に比較するかにもよるが,もしインフルエンザの国内大流行がこれで防げるのであれば,めちゃくちゃ安い額ではないのか。

まあ,今回のようなタイミングでこのようなことを急に実施するのは不可能なことはわかっているが,今後のことを考えれば,水際対策ばかりにエネルギーと資源(ヒト,金)を使うのではなく,感染リスクのある海外への渡航を限りなく減らすことを考えたほうがいいのではないだろうか。

とにかく,マスクをしたものものしい格好で多くの人がゴールデンウィークの遊びに出かけるあの光景は「冷静に考えれば」異常だと思う。

あと1か月もすれば今回の“騒動”が大げさなものだった( = 国内での新型感染者数がそれほど多くない)か,あるいは,本当に大流行が発生する(した)か,答えは出ているだろう。

昨日も引用したが,「正当に怖がることはなかなかむつかしい」というのは蓋し名言だ。

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コメント

なるほど。あたしの感じていた違和感はこれか、となっとくしました。

うちには、心臓弁膜症の手術を2月にしたばかりの母が青森からやってきてハラハラしました。
阿修羅像を見るためだけにですよ。
主治医にも具合が悪くなって飛行機が引き返すことになったら、航空会社や乗客への弁償
でたいへんなことになると止められたのに。

幸い何事もなく、大暴れ(?)してご機嫌で帰って行きました。

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