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2010年6月 4日 (金)

学会取材-米国泌尿器科学会(AUA 2010)-②

AUAでは腎癌のセッションを取材している人が多く,わたしも同業者に会った。やはり分子標的薬が出てきているからだが,泌尿器科のほかの領域の疾患は目新しいことが少ないのに,腎癌だけは“流行り”の領域という感じがして対照的だった。

昨日はPlenary Session IVを聞いた。最初のHIGHLIGHTS FROM TUESDAY SESSIONSは前日の一般演題やポスター演題から良い演題を専門家が選んで短く紹介するセッションで,短時間でどんな発表が会ったのかを知るのに非常に効率がよい。

Laurence Levine氏によるSTATE-OF-THE-ART LECTUREの1つ,A CRITICAL DISCUSSION OF TREATMENT OPTIONS FOR CHRONIC ORCHIALGIAでは慢性精巣痛のpathlogyや治療オプションについて解説されていた。最近はないが,以前,時々激痛が走ったことがあったので“わが身に引き付けて”聞いたが,精巣癌との鑑別が第一番に重要とのこと。orchialgiaは比較的commonoなようで,少し安心した。

もう1つのSTATE-OF-THE-ART LECTURE,EVIDENCE-BASED- RECOVERY OF SEXUAL FUNCTION FOLLOWING ROBOTIC PROSTATECTOMY(Phillip Dahm氏)では,まず最初に1990年代からのEBMの3つの流れ(マックマスター大学のサケット教授らによるEBMの提唱,英国のコクランライブラリーの創設,米国の診療ガイドライン作成の流れ)についての言及があった。

今年は(といっても①で書いたように,AUAには数年ぶりなので昨年との比較ではない)robot-assisted laparoscopic prostatectomy(RALP;ロボット支援腹腔鏡下前立腺摘除術)関連の発表が多い気がした。2001年にdaVinciがFDAに承認されてから約10年。すでに全米のかなりの数の病院で普及しており,その治療成績も概ね良好のようだ。展示会場でもda Vinciのデモ映像と実物をおいてあり,私も実際にみたが,大きな図体のわりには,細かい糸を器用に通しており関心した。

RALP後の性機能不全は,ヒトによる手術よりも少なが incontinece (尿失禁)は増える傾向にあるようだ。

もっとも,ヒトによる前立線全摘術とRALPを比較したRCTはなく,これについては,RCTがなくても,価値のあるobservational findingsは得られるとDahm氏は述べ,“Parachute use to prevent death and major trauma related to gravitational challenge: systematic review of randomised controlled trials”というBMJの論文を紹介して会場から笑いをとっていた。

(ここまで書いて、一旦保存したあとに、会長講演やnocturia in elderly patients のcritical discussioのことなど,いろいろなことを書いたが,保存せぬままネットが切断され消えてしまった。あと30分でホテルを出なければならないのでここで終わり。このエントリーがアップされる頃はシカゴへ向かう飛行機で爆睡しているはずだ)。

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