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2010年11月 5日 (金)

学会取材-第48回日本癌治療学会-②

どちらかと言うと重苦しい否定的沈黙(くだけた言い方に翻訳すると,「なんでそんなこと言うかなあ?そんなこと,みんなわかってるのに」という感じだろうか)のあと,胃がんについて発表した国立がん研究センター東病院の大津敦氏がフロアからコメントに立った。

正確な一語一句は覚えていないが,医療費の費用対効果とかNICEの議論はわかるが,薬の開発とそれは別の問題であり,それらを一緒に議論しても仕方がない。もっと「冷静な議論」が必要ではないか,というような内容だった。

時間がたっているので正確でないかもしれないが,もっと冷静な議論を,という言葉は大津氏から2回以上は聞かれ,そういっている氏の顔が遠目にもこわばっている感じに見えた。

マルコフ (Markov) モデルによる,増分費用効果比(incremental cost-effectiveness ratio, ICER)などが出てきた島田氏のような発表は,たしかに日本ではあまり受けがよくないのかもしれないが,海外の学会発表などでは,医療費や費用対効果に関する演題は非常に多い。

大津氏のコメントに対して島田氏は,開発に携わっているかたは医療費のことなど考えなくてもいいが,日々患者さんに接している臨床の人間は,患者さんが払えるかどうかとか,そういったことも考えざるを得ないし,考えるべきだ,というような回答をしていた。

そもそも,立場(利害関係?)が違うから,いつまでたってもかみ合う議論になるとは思えなかったが,大津氏がコメントに立ったことにわたしはむしろ好印象をもった。ほかのシンポジストとか座長,会場の聴衆は先にも書いたが,「否定的沈黙」という感じだったからだ。

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