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2011年12月16日 (金)

初めて経験の多かった今回のASHから昨日まで-②: ガラガラのLate-Breakingはなんとかならんか

前のエントリーに書いたような状況なので,今回のASHでは仕事に直接関係のない発表を聞く余裕は全くなかった。しいて言えば,4日目(13日)の7:30amから10:00過ぎまで,Hall A-B(Cも使っていたかも)というバカでかい会場で行われたLate-Breaking Abstarcts (LB-A)だけは聞いた。最後のLB-A-6を,「総括」下書き原稿,の参考にするつもりだったが,あとの発表は内容もバラバラ,こちらは睡眠不足でフラフラ,会場はガラガラで,まったくもって集中できなかった。

ちなみに LB-A-6は,低悪性度の濾胞性リンパ腫患者に対して,1次治療でリツキシマブを投与し,奏効例に対して,リツキシマブ維持療法(retuximub maintennce;RM)を行うか,経過観察(watchful waiting)を行いながら,再発した時点でリツキシマブによる再治療(repeat retuximub;RR)を行うかを比較した第III相試験( Results of Eastern Cooperative Oncology Group Protocol E4402 (RESORT): A Randomized Phase III Study Comparing Two Different Rituximab Dosing Strategies for Low Tumor Burden Follicular Lymphoma)

RRでは(再発の)不安におびえながら経過観察に来なければならないので,RMで再発を抑え続けておくほうが良い,という結果を試験のスポンサーは期待したのかもしれないが,<結果は両群とも同等。不安等のQOLに及ぼす影響も今回の試験で検討された範囲では差はなく,唯一,差の存在が示唆されたのは,RRではMRと比べて,細胞障害性(cytotoxicな)の化学療法を開始するに至るまでの時間が短い傾向にある>ということであった。また,薬剤費は,当然だが,RMのほうが高くなる。

米国血液学会(ASH)の取材は今回で4回目か5回目だが(フリーランスになってからは昨年に続いて2回目。そのほかは,10年近く前に医学新聞の社員だったときに2~3回),Late-Breaking セッションなんて,昔からあっただろうかと訝しい気持ちになった。

2人目だったか3人目だったかの若い男性ドクターの発表(資料を調べれば名前とかタイトルがわかるのだが,面倒なので省略)は,細胞免疫療法による(たしか)骨髄腫治療の研究,だったような気がする。制御性T細胞(Treg)をmanageしてどうのこうの,という言葉がタイトルで見えたので,(細胞免疫療法の仕事を年に何回かやっているわたしとしては)興味を感じて,少しだけ集中して聞こうとしたが,開始10分もしないうちに睡魔に襲われてしまった。しかも,前半部分はラットを使った動物実験の紹介ばかりなので,「おいおい,Late Breakingでこれはないだろ」と心のなかで叫んでしまった。あとでもう一度か確認してみると,このセッションはLate-Breaking Clinical Abstractsとはどこにも書いてなく,ただ,Late-Breaking Abstarcts ー であった。つまり,ASCOのような臨床試験の最新発表,というわけでもなさそうだった。

それにしても,あのばかでかいホールのなかに,イスをいっぱいに敷きつめ,あのガラガラ聴衆はちょっとひどいのではないだろうか。もう少し,出席人数を事前に予測し,小さ目の会場でやってもよかったのではないか,という感想を持った。

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