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2012年9月 3日 (月)

はじめに結論ありき―すべては性格かはたまた感性か。でも「悩む力」なんて恥ずかしくて言いたくない

バンジャマン・コンスタンの『アドルフ』は,優柔不断なアドルフという男がエレノールという年増女に近づいて恋愛のまねごとを何度かくりかえし,最後は破滅に至るという悲劇だが,この小説は「性格がすべて」という記述もあるとおり,人間の性格というもののどうしようもなさ,変えようのなさを描いた小説である。自分のやっかいな性格に圧倒されそうになり,苦悶していた十代の頃読み,ひどく感動した覚えがある。心理小説に分類されるフランス文学の名作だ。

それから数十年。持てあますようなやっかいな性格は基本的に変わりはしないものの,それなりの人生経験を経て,なんとか飼いならしながら生き延びている。

ところで最近,世の中の議論というもののほとんどは,はじめに結論ありき,だなとつくづく感じる。何が言いたいかというと,ある事象に対して人はまず,自分の好き嫌いや感性(= 広い意味での性格)で賛成とか反対の意見を持ち,もっともらしい理屈(論理)はすべてそれらを正当化するためのものではないかと思うのだ。もちろん,ある事象に対してどのような意見や立場をとるかは,利害関係も大きく作用するが,利害に対する態度も各人の感情や感性(=広い意味での性格)に影響される。

したがって,やはり「性格がすべて」なのである。

ブログやツイッターを始めて,さまざまな人の書いたものやツイートを一定期間続けて読んでいると,「同じことばっかり」という印象を持つようになってくることはないだろうか。もちろん,ネットでなくても,例えば同じ作家のエッセイなどでもいい。

同じ筆者(作家)の書いた文章や作品であるならば「同じことばっかり」と感じるのは当たり前ではないか,と言われるかもしれない。そのとおりなのだが,わたしが言いたいのは,われわれは,ほとんどの場合,先に結論や判断を出していて,それの正当化や説明のために(例えばツイッタなどで)ごちゃごちゃ議論らしきものをしているだけではないのか,ということだ。

スポーツ選手でも実業家でも,芸術家でも,サラリーマンでもいいのだが,大体,大成する人,大きな成功を収める人は,悩んだり迷ったりしていない。いろいろ理屈をこねくり回している人は,いくら頭がよくて論理展開が明快な人でも,「単純明快」,「猪突猛進」の人ほど大きな成功者になっていない気がする。ましてや,頭のあまりよろしくない人が「根本から問題を考える」,「白紙に戻して議論する」「ゼロベースで計画を立てる」といっても,すでに自分(や自分の組織)の選好や感性,好き嫌い,利害関係などから,かなりの部分まで結論が決められているので,そのあとの理屈は,正当化でしかなくなる。

「悩む力」などという気色の悪いタイトルの本がかなり前に出版され,ベストセラーになったそうだが,私は「悩む力」などより,悩まないで即行動に移せる力を重視したい。そういう能力が自分には欠けている(少なくとも十分でない)ことは承知しているが,「悩む力」を持ってます,などという恥ずかしいことだけは言わないようにしたい。

〔もっとも,私はこの本は読んでいないので,ここで私が書いていることとは違う次元での「悩む力」なのだろうとは思っている。著者の姜尚中氏に対してもテレビで見かけたことがあるくらいで,政治学者であることは知っているが,好き嫌いの感情はない。ただ,この本のタイトル(書籍のタイトルは出版社や編集者が決めることが多い)は,以前から気持ち悪いと感じていた〕。

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