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2013年6月 6日 (木)

ランドマークとなった今年の米国臨床腫瘍学会(ASCO 2013)-デジャブ感と嫌悪感と悔恨

ASCO閉会直後に,ASCO,ランドマーク,なんて言葉を入れたタイトルのエントリーをあげるとメディカル関連の業界から,アクセスが一時的に増えるのだが,ASCOの発表内容とは関係のないことを書くので,そういうことを期待されている方はほかのサイトをご覧ください。

と,もったいつけた始まりだが,シカゴにいることは確かである。学会は4日に終了したので大半の人は5日にシカゴを発つが,わたしは現地で仕上げなければならない原稿書きの仕事があったので1日滞在を伸ばした。もっとも,当初依頼されていたその仕事は結局,キャンセルになったが。。。

今回のASCOでのアサイメントはライターとしてのそれではなく,ちょっとイレギュラーなものであった。それについて書くつもりはないが,久しぶりのASCOで目にした光景には驚いた。

がん領域は現在,日本や欧米の大手製薬メーカーがもっとも力を入れている領域であり,ASCOはそのためのマーケティングの最大機会であることは間違いない。シカゴの中心部にある主要ホテルでは大小のラウンドテーブル(座談会)やミーティング,セミナーが数多く開かれ,KOLs(Key Opinion Leaders)と呼ばれるドクターやその候補(と製薬会社が判断している)ドクターはそのような数多くの会合に招待されて忙しそうであった。

その光景に妙なデジャブ(既視感)を抱いたので記憶をたどっていたら,10数年前の米国心臓協会(AHA)や米国心臓学会(ACC),欧州心臓学会(ESC)がこんな感じだったなあと思いだした。最近はこれら3つの学会を取材する仕事がわたしには来ないので,現在の様子は知らないが,まだ,医学新聞の社員だった頃,アムステルダムで開かれたESCで,学会期間中,朝から晩まで,座談会やら対談,セミナー等(学会の講演ではない)に呼ばれて,おそらく一度も学会のセッションに出席せずに走り回っていた有名教授(ら)を思いだす。今年のASCOでも似たような風景をみた。

しかしなあ。京都府立医大の某有名教授とノバルティスとの関係にまつわる問題で循環器の論文が撤回され,新聞で大きく報じられ,あまつさえ,いろんな疑惑がネットでも流れ,学会や厚労省も批判的見解を出しているこの時期に,オンコロジー領域では,製薬メーカーの社員と日本の(有名)ドクターが,なんと無防備な付き合い方をしているのかと訝しく感じざるをえなかった。

しかも,私立大学ならまだしも,国家公務員と同等の義務を負っているはずの独立行政法人のドクターもそういう点をあまり気にしているふうではなさそうだった。

そんなことを思いながら,自分の稼ぎ(報酬)もその末端にこぼれ落ちてくる金の一部なのかと半ば嫌悪感を抱いていたら,シカゴに着いて4日目の6月2日の早朝,母親の急死を知らせる連絡が配偶者からあり,(仕事をほっぽりだして帰国するわけにもいかないので)通夜も葬式も出られぬまま,悔恨だけが残った。

最後まで,出来の悪い,親不孝な息子だった。合掌。

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