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2018年5月

2018年5月24日 (木)

まるで北朝鮮だな - 本日発売の週刊文春(5/31号)『日大アメフト監督「14分の自供テープ」』を読んだ感想

前のエントリーを書いたときは、ネットの予告動画を見ただけだったのだが、コンビニで週刊文春を買い、首題の記事を読んでみた。日本大学という学校法人が恐ろしくなった。

今回の悪質タックル事件についての内田前監督の関わりについては、ネットなどから幅広い情報を得ていたので、この記事に書かれていることは予想の範囲だった。

私が恐ろしいと感じたのは、田中理事長を頭にする、まるで北朝鮮のような独裁体制だ。内田前監督はそのナンバー2なので、アメフト部だけでなく、日大の少なくとも運動部のすべてに絶大な影響力を持っており、やりたい放題やっていることがありありと描かれている。

田中理事長の奥さんが経営する料理屋のことや、内田前監督が監督辞任を表明した最初の囲み会見の日に、パチンコ屋で閉店まで3時間もパチンコをやっていた田中理事長への突撃取材と、それに対して「おれは何もしらないよ」と答えた田中理事長との会話など、今回の文春砲は称賛に値する素晴らしいものだと思う。(理事長が「なにも知らない」、ですまされるわけがないのが一般社会の常識だが、ここでも独裁者は常に一般社会の常識の枠外のようだ)。

今回の騒動は、一義的には内田前監督や井上コーチの指示による悪質タックル(傷害事件)の問題だが、対応のまずさが招いた今の状況は、

①日本大学という学校法人の闇

②アメリカンフットボールというスポーツとそれに関わる団体や指導者の問題

(日大の今回の反則プレーは絶対に許されるべきではないが、それとは別に、アメリカンフットボールにおけるこれまでのラフプレーや指導の在り方に反省すべき点はないか、の議論は必要だと思う。内田前監督の「よく言うよ、何年か前の関学が一番汚いでしょ」という発言に、関学やその他の大学アメフト部はきちんと反論し、自分たちは日大とは全く違うということを証明しなければならない)

③(アメフト以外の)日本のスポーツ界が抱える問題(大学だけでなく、高校や中学の運動部も含めて、やたらと厳しい指導[しごき?]を重視するやり方や、子どもや生徒、学生を食い物にしているスポーツ界の上層部)。

など、いくつものパンドラの箱を開くきっかけになるかもしれない。

日大アメフト部の悪質タックル騒動 - 「よく言うよ。何年か前の関学が一番汚いでしょ」という内田前監督のコメントは重要かも

日大アメフト部の悪質タックル騒動は、一昨日の宮川選手、昨夜の内田監督・井上コーチの会見でひとつのピークを迎えた気がする。今後は、連盟や警察の捜査などが進むだろうが、世論は内田・井上、真っ黒で固まっていると思う。

アメリカンフットボールなど興味もなくルールも知らないのだが、今回の事件は出回った映像があまりにも衝撃的だったことと(アメフトのルールをまったく知らない素人でも、あのタックルは試合とはまったく関係ないものだと理解できる)、そのあと、内田監督が雲隠れしてしまったこと、その間にネットで大盛り上がりしたことで、わたしも相当時間をつぶしてしまった。

映像が流れた直後に、その後の展開が想像でき、すぐに内田監督が謝罪会見を開いて辞意を表明していれば、これほどの騒ぎにはなっていなかっただろう。いまや、アメフト部だけの問題でなく、日大という学校法人全体に対して不信感と胡散臭さを多くの人が感じ始めていると思う。わたしもその1人だ。(田中理事長というのが相撲部出身で、暴力団、山口組の司組長との2ショット写真が出回っているのも、イメージ的に最悪だろう。あの写真が本物なのか、あるいは、合成されたものかは知らないが。。。)

今回の内田監督や日大広報の対応はつっこみどころ満載すぎて、ネット住民の暇つぶしとしてエンドレスのネタを提供してくれているが、わたしが、事件当初から推測していたことは、内田監督は今回の宮川選手による反則をたいしたことだと思っていない、ということだ。

<自分が現役の頃(内田氏も元アメフト選手)はもっとひどい反則はざらにあった> <強いチームはどこも多かれ少なかれああいう反則はやっている> <ケガをしたといっても全治3週間程度じゃないか> 内田氏は心の底ではこういうふうに思っているんじゃないかと考えていた。

たいしたことだと思っていない、つまり、悪いと思っていないから、謝罪の気持ちなど湧くわけもなく、SNSやネット上での非難轟轟はまさに「心外」だったのだろう。

そして、週刊文春デジタルが公開した「14分の自供テープ」が私の推測を確信にかえさせてくれた。

これは5月6日に行われた問題の試合直後のマスコミとの囲み取材の録音音声だ。週刊文春はこれを<悪質タックル指示の決定的証拠>としており、その通りだと思うのだが、内田監督、井上コーチが反則容認で悪質タックルを指示したことは、このテープがなくても、一連の会見や諸々の証言から誰も疑っていないはずだ。ただ、今後、刑事事件として起訴されるような場合、このテープが有力な証拠となるだろう。

しかし、わたしが一番気になったのは、このなかの次のようなやりとりである


記者 鳥内さん(鳥内秀晃 関学監督)は「あれで試合を壊された」と

内田氏「よく言うよ。何年か前の関学が一番汚いでしょ」(バックで笑い声)



内田氏の頭のなかには「何年か前の関学が一番汚い」という想いがあり<アメフトで強いチームを作るにはQBを「つぶす」ことが重要。今回はそのやり方が露骨すぎた、つまり、稚拙すぎ、しかも、映像に取られるという「不運」があった>。彼の思考回路のなかでは、そんなふうな想いがあったんじゃないかと思う。

今回の反則タックルが言い訳のできないひどいものであることは、アメフトを知らない素人でもわかるということは冒頭に書いた。

しかし、わらないのは、「何年か前の関学が一番汚い」という内田監督の発言の真実性だ。

大学でも社会人でもいいのだが、アメフトのほかの試合で、汚い反則はどの程度なのか。今回はあまりにも露骨かつ、「事件」後の日大の対応が笑ってしまうほどお粗末だったので、炎上騒ぎに発展しているが、今回の反則に似たような、あるいは、実際はもっと巧妙な見えないところでの危険な(あるいは、卑劣な)反則はないのか。


(ほかのところでもやっているから、自分たちもやっていい、という理屈はもちろん通らないし、わたしもそういうことを言いたのではない。ただ、内田氏はそういう気持ちだったし、たぶん今でも内心ではそうなのだろう。だから素直に謝罪できないのだろうと思う)。

日大を擁護するつもりはまったくないのだが、日大が今回の試合以前も、突出して、きたない(反則タックルの多い)チームだったのか?関学、あるいは、そのほかの大学アメフトチームは意図的な反則はほんとうにやらないのか? このあたりについては、アメフトに詳しい人なら知っているんじゃないだろうか。

今回の試合に話を戻すと、何度も映像が流されている宮川選手の後ろからのタックル(試合がとまった[笛がなった]あとに行うレイトタックルというそうだが)があったとき、なぜ、関学は試合を続行したのか。本来なら一発退場でもおかしくないような反則であったにもかかわらずだ。これについては、審判の問題でもあるだろう。

審判がその場で試合中止をさせるとか、関学側が試合放棄の行動をとらなかったのは、ひどい反則であることは間違いないが、どこかで容認、というと違うかもしれないが、仕方ないとする気持ちもあったのではないか。

内田監督の「よく言うよ。何年か前の関学が一番汚いでしょ」という発言は、アメリカンフットボールというスポーツの今後についてたくさんの food for thought (考え直すべき課題。反省材料)を提供していると思う。

2018年5月18日 (金)

後世に残る「危機管理学」の教材を提供?- 日大アメフト部の反則タックル騒動におもう

日本大学アメフト部(アメフット、という言い方のほうが正しいらしいが)の反則タックル事件が大きなニュースになっている。アメフトのことは全然知らないが、映像を見ると、ど素人でもあれはプレーとは何の関連もないアタック(攻撃)だとわかる。

露骨なあの反則プレーもさることながら、今回の騒動で一番不可解なのは、監督が「雲隠れ」してしまっていることだろう。しかも、昨日発表された関学への日大からの回答書には、<故意に反則しろという指導はしていない。選手と指導者との理解に「乖離」があった>というようなことが書かれていたらしい(あの文脈で乖離なんて言葉を使うこと自体、文章のセンスがないと感じるが。。。)。

笑ってしまうのは、日大には、日本大学危機管理学部という、学部があり、それを「売り」にしているらしいこと。

今回の騒動が始まってからの日大の対応は、「危機管理学」の教材(悪い見本)を提供しようという遠謀深慮に充ちた戦略なのか、と穿った見方をしている。


訃報: 歌手の西城秀樹さんが亡くなられた。享年63歳。48歳で1回目の脳梗塞を発症し、数年後、2回目の発作。療養とリハビリの15年間だったようだ。脳卒中は恐ろしい。合掌。

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